ドゥカティ、「Ducati 2017 World Premiere」を開催し、新型「スクランブラー」「モンスター 797/1200」「ムルティストラーダ950」「スーパースポーツ」「1299スーパーレジェーラ」を公開。
イタリアのバイクメーカー ドゥカティは同社の新製品を発表する「Ducati 2017 World Premiere」を日本時間2016年11月8日に開催し、「スクランブラー」の新バリエーション、「モンスター 797/1200(S)」、「ムルティストラーダ 950」、「スーパースポーツ/スーパースポーツ S」、「1299 スーパーレジェーラ」を公開しました。
新型スクランブラーについて
2つの新しいバリエーション追加
今回発表された新型のスクランブラーは、「スクランブラー カフェレーサー」と「スクランブラー デザードスレッド」というバリエーションモデルです。
「スクランブラーカフェレーサー」はかつてイギリスのバイカーたちが夜な夜なカフェに集まり、公道でレースをする「カフェレーサー」スタイルを再現し、垂れたセパレートハンドル、その先に取り付けられたバーエンドミラーなど、現代に蘇ったスタイリッシュなデザインがドゥカティらしさを表現しています。
「スクランブラー デザードスレッド」はカリフォルニアの砂漠地帯や山脈を駆け抜けるオフロードレーサーのイメージで、ダート走行に適したブロックパターンのラリータイヤ、オフロードバイクのようなフロントフェンダー、ゴールドのスポークホイールでスタイリッシュに、タンクはホワイトとシルバーのツートンカラーに仕上げられ、860mmという高めのシート高でデザインされています。
マフラーはショートで、エキゾーストパイプにはマッドガードが取り付けられています。
どちらのスクランブラーもユーロ4に対応したLツインエンジンが搭載され、エンジン排気量は803cc、エンジン出力は72馬力/67Nmというスペックになっています。
新型モンスターについて
新型「モンスター797」の詳細
新型「モンスター797」は、スクランブラーの空冷エンジンを搭載したエントリーモデルになります。
「モンスター797」には「plus」という上級モデルも存在します。
新型「モンスター797」は空冷803cc デスモ2 Lツインエンジン、出力は75馬力/69Nm、ABSとLCD液晶を仕様したメーター類が搭載された新しいモンスターになります。
新型「モンスター1200/1200 S」の詳細
新型「モンスター1200/1200 S」は、非常にスマートなタンクとスポーツテール、新規デザインのヘッドライトなど全く新しくなったスタイリングをまとっています。
加えて「1299パニガーレ」から受け継いだ電子制御システムを搭載し、ドゥカティの持つスポーツマインドを体現した新型ネイキッドです。
ライド・バイ・ワイヤ、3モードの走行モード切り替え機能、トラクションコントロールシステムにウイリーコントロールシステム、アシストスリッパークラッチと最適化された新しいABS装置を搭載しています。
搭載するエンジンはユーロ4対応の150馬力/126Nmの1198cc テスタトレッタ11°DS Lツインエンジンで、既存モデルよりも15馬力以上のパワーアップを受けました。
新型「モンスター1200 S」にはフルアジャスタブル オーリンズ製のフロントフォークとリヤショック、大きくなったブレンボ製のブレーキディスクとキャリパーを装備しています。
新型「ムルティストラーダ 950」について
「ムルティストラーダ」はドゥカティの持つスポーツマインドを体現しながら荷物や同乗者を乗せながらのロングツーリングに適したアドベンチャーモデルです。
新型「ムルティストラーダ」が搭載するテスタトレッタ11°Lツインエンジンは937ccのユーロ4対応、113馬力/96Nmという出力になっています。
「ドゥカティ セーフティパック」には最適化されたBosch ABSシステム、DTC(ドゥカティトラクションコントロール)、スポーツ・ツーリング・アーバンの走行モード切り替え機能、ライド・バイ・ワイヤ エンジンコントロールシステムが含まれています。
新型「スーパースポーツ/スーパースポーツ S」について
新型「スーパースポーツ/スーパースポーツ S」は、ドゥカティにとって全く新しいカテゴリのモデルになります。
軽量でスポーティなフルカウルデザインは、スーパーバイク「パニガーレ」の意匠を継承しているソリッドでスタイリッシュなデザインです。
「毎日をもっとスポーティに」というキーワードが掲げられたこの新型「スーパースポーツ」は、パワフルでトルクのあるテスタトレッタ11°Lツインエンジンを搭載し、排気量は937cc、113馬力/97Nmという出力になっており、その優れた特性の80%はエンジン回転数3000rpmから有効になるというセッティングがなされています。
サーキットで真価を発揮するスーパーバイクシリーズとは違い、街中やツーリング時などの普段使いで有効な低速トルクのあるエンジンとABSやトラクションコントロールなどを含む先進の電子制御システム、ドゥカティクイックシフト(オプション・スーパースポーツSに標準装備)などの優れた様々な装備を搭載しています。
「スーパースポーツ S」にはオーリンズ製フルアジャスタブルサスペンションが標準装備されます。
「1299 スーパージェレーラ」について
新型「1299 スーパージェレーラ」は、ドゥカティの究極のスーパーバイクです。
車体の殆どの部分がカーボンファイバー製で作り上げられ、その車体は超軽量の「乾燥重量156kg」です。
新型「1299 スーパージェレーラ」に搭載されるのは現在のドゥカティで最大の技術を投入したユーロ4対応の1285cc デスモドロミックLツインエンジンで、そのエンジン出力は215馬力という強大なパワーを発揮します。レースキットの組み込みで220馬力まで出力を向上させる事ができます。
新型「1299 スーパージェレーラ」にはスーパーレジェーラ専用の慣性計測ユニット6D IMUと慣性プラットフォームシステムが搭載されています。
最も進化したトラクションコントロールシステム、ドゥカティ パワーローンチシステム、エンジンブレーキコントロールシステム、クイックシフト、ライド・バイ・ワイヤシステム、オートブリッピングにスライド制御機能など数々の先進装備が採用され、非常に高い性能を有した限定生産モデルとなります。
まとめ
以上、日本時間2016年11月8日に開催された「Ducati 2017 World Premiere」で公開された車種のまとめとなります。
今回発表された上記のモデルで、ドゥカティはアーバンユース、オフロードユース、ツーリングユース、そして究極のスポーツユースと、様々なユーザーのニーズに多角的に答えたモデルラインナップとしてきた感じを受けます。
使用者のシチュエーションに対応するだけでなく、厳しくなったユーロ4排ガス規制をすべてクリアし、ドゥカティのスポーツ性を一切犠牲にしていない素晴らしい新型モデルとなっている事に魅力を感じます。