ホンダ シビックとはどういうクルマなのか。Part.1
2015年に最新型の「シビックType-R」が発表され、日本国内でも750台限定で発売されました。
かつてよりスポーツカーファンの間でコンパクトなハッチバックとパワフルなVTECエンジンで人気のシビックとは一体どういうクルマなのでしょうか。
Photo By Birgir & Björn Kristinsson
ホンダの世界戦略を担う基幹車
1972年から販売され、2016年2月現在まで10代目(2016年発表のコンセプトモデル含む)となるシビック。
現在販売されている乗用車の中で、同一のネームで最も長く販売され続けているクルマです。
3ドアハッチバックが日本国内では一番親しみのあるカタチに思えますが、5ドアハッチバックや海外モデルとなった4ドアセダンなど、様々なカタチで北米・欧州などでも販売されています。
スポーツ色が強く感じられるクルマですが、1974年にRS(ロードセーリング)として発売された5MTがシビック初のスポーツモデルになります。
実はこの初代シビック(1972-1979年)というクルマは、当時ホンダ1300という車種が販売不振になり、さらにレースでも不振だったために4輪製造から撤退が囁かれていたホンダを立ち直らせたモデルになります。
このシビックというクルマがどういった進化を遂げて現在に至るのかをまとめてみました。
シビックには通称がついている
2代目「スーパーシビック」(1979-1983年)
2代目は通称「スーパーシビック」と呼ばれ、3ドアハッチバックで発売が開始されました。
商用モデルのバンやホンダ初のステーションワゴンがこの2代目をベースに生まれました。
このモデルからワンメイクレースなども開催されましたが、日本国内ではそこまで売れなかったモデルのようです。
3代目「ワンダーシビック」(1983-1987年)
この名称は有名なニックネームではないでしょうか。 3ドア、4ドア、5ドアそれぞれに専用のプラットフォームが採用されたモデルになります。
この頃オイルショックなどがあり高性能車などが売れなくなる時期に突入します。
その時代を切り開くためにフォルクスワーゲンが開発したクルマがゴルフです。
このクルマは「Cセグメント」という新しいカテゴリを打ち立て、そのコンパクトさや燃費、実用十分の性能を持ち、若者などに好評なカテゴリになりました。
今現在でもCセグメントは世界中のクルマメーカーが鎬を削るカテゴリです。
このゴルフという全世界に認められたクルマにデザインで勝負したのがこのワンダーシビックでした。
4代目「グランドシビック」(1987-1991年)
Photo By Robert Knightエンジンの高性能化時代において、ライバルをしのぐ走りを見せたモデルになります。
どっしりとした低い姿勢とロングルーフが象徴的なデザインです。
ボディ幅もワイドになり、内装も質感がアップ。高級感を感じる人気のあるモデルでした。
この4代目3ドアモデルにシリーズ初のVTECエンジンが搭載され、当時の1.6Lクラス最高の160psを誇りました。
5代目「スポーツシビック」(1991-1995年)
Photo By Birgir & Björn Kristinsson
4ドアセダンには「シビックフェリオ」というネームがついた5代目フルモデルチェンジ。
シビックとして2度目の日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞したモデルです。
このモデルEG型はスポーツタイプの全モデルにVTECエンジンが標準搭載されました。
このスポーツタイプへのイメージの強調が人気となり、頭文字Dでガムテープデスマッチを挑んだナイトキッズ庄司慎吾の愛車としても登場しました。
ここまでで5代目EG型までをまとめてみました。
次回は6代目EK型、初のTypeRシビックとなるモデルからまとめてみたいと思います。